コラム

 公開日: 2018-06-13 

共有名義・共有持分とは!?

共有名義・共有持分とは?

不動産を「共有」するとはどういうことか、そして、「持分」とはなにか、また、共有にあるリスクについてお話ししたいとおもいます。

共有名義・共有持分とは

「共有」とは、一つのモノを2人以上の人が持つことです。ここに90坪3000万円の土地があるとしましょう。Aさんがこの土地の活用を考え、一人で3000万円を支払い購入したとします。当然、Aさんはその土地の不動産登記を行います。誰がその土地を所有しているか、法律上の所有権を明確にするためです。この場合、Aさん一人の名前で登記することになりますから、名義はAさんの「単独名義」になります。

しかし、この土地をAさんが2000万円、友人のBさんが1000万円を出し、二人が共同で購入した場合、不動産登記の名義はAさんとBさんの二人になります。つまり、土地の所有権はAさんとBさん二人が持つということです。これが「共有名義」です。

しかし、土地の所有権はAさんBさんの二人にあると言っても、二人の出資額は違います。そこで、「共有持分」が違ってきます。「共有持分」とは、複数の人(ここではAさんとBさん)が一つのモノ(ここでは土地)を共同で所有しているとき、それぞれの人が、そのモノについて持っている所有権の割合のことを言います。

共有名義の持分は、その不動産の購入に出資した割合に応じて登記をしなければなりません。この例では、3000万円の土地に対し、Aさんは2000万円、Bさんは1000万円出資していますから、Aさんの共有持分は2/3、Bさんは1/3ということになります。



ただ、この「共有持分」は所有権の割合であって、90坪の土地に対し具体的に「ここからここまで、90坪の2/3=60坪がAさんものも」、そして、「ここからここまで、90坪の1/3=30坪がBさんのもの」ということではありません。あくまでもその土地全体に対する所有権の割合です。

共同購入・共有持分のメリット

「共有名義」、「共有持分」という言葉が出てくるケースの一つは、上で挙げた例のように不動産を複数の人が共同で購入したときです。よく見られるのはマンションやマイホームを夫婦で購入するケースでしょう。

共働きのCさん夫婦は、それぞれ一定の年収があり、住宅ローンの審査にもなんなく通りそうです。そこで共有名義でマイホームを購入することにしました。

このケースのメリットとしては、夫婦の収入を合算できるため、住宅ローンで借りられる額が大きくなること、また、住宅ローン控除を夫婦それぞれが受けられることがあげられます。住宅ローン控除によって10年間、ローン残高(毎年12月31日現在)の1%にあたる税金が夫と妻それぞれに戻ってくることになります。これは家計にとって大きなメリットです。

もう一つ「共有名義」、「共有持分」という言葉が出てくるケースがあります。それが相続のときです。実家に一人で住んでいた親が亡くなり、兄のDさん、弟のEさん兄弟が、家と土地を相続することになりました。しかし、すぐに家と土地をどうするか決められず、DさんEさんの共有名義としました。持分はそれぞれ1/2です。さて、この場合のメリットは?

残念ながら、メリットはあまりありません。相続した不動産の共有名義はリスクが大きいのです。しいてあげれば、一旦は兄弟で遺産分割協議をする必要がなくなった、ということ、また、共有に関する手続きはそれほど難しくはない、ということくらいでしょう。

共有名義にあるリスク

不動産の共有名義にはリスクがあります。最初にあげた友人同士のAさんBさんの例で言えば、土地の購入後、その活用の仕方で二人に対立が生じ、Aさんが「それならこの土地は売ってしまおう」と考えても、それにはBさんの同意が必要なります。Aさんの一存で事を進めることはできません。共有名義の不動産を売却するには、共有者全員の同意が必要だからです。

マイホームを共同名義で購入したCさん夫婦の場合にも、万一、二人が離婚するということになった際、同じ問題が生じます。Cさんが家の売却を希望したとしても、共有名義人である奥さんがそれを拒否した場合、Cさんは家を売却することはできません。

共有名義にあるリスク、そこから生じる問題の最たるものが、親の家・土地を相続したDさんEさん兄弟の場合に考えられます。たとえば兄のDさんが相続した家と土地を売却しようとしても、弟のEさんが反対すれば、やはり、売却はできません。お互いの主張の違いから仲の良かった兄弟間に修復できない憎しみが生じる可能性があるのです。

よく言われる「争続」という状態です。「二度と兄の顔は見たくない」、「弟とは二度と会いたくない」。仲の良かった兄弟がそんな関係になることは、残念ながら珍しいことではないのです。共有名義・共有持分には、そこにあるメリットに対し、比較にならないほど大きなデメリットが生じる可能性があるということを理解しておきましょう。

この記事を書いたプロ

株式会社中央プロパティー [ホームページ]

不動産コンサルタント 松原昌洙

東京都中央区八重洲1-7-7 吉川ビル2F [地図]
TEL:03-3281-0021

  • 問い合わせ
  • 資料請求

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム
最近投稿されたコラムを読む
共有持分について
共有持分は他の共有者の承諾や同意なく売却できます

早期に共有状態を解消し、現金化できるため多くの方が持分のみを売却しています。一般の不動産仲介会社では対応できない共有持分のみを売却。私たちは、あなた...

著書・メディア掲載
相続の落とし穴!共有名義不動産: 想い出がきれいなうちにトラブル解決

弊社代表が執筆した本が出版されました 【書籍名】相続の落とし穴!共有名義不動産: 想い出がきれいなうちにトラブル解決【著者】松原昌洙【出版社】合同フォレ...

 
このプロの紹介記事
中央プロパティーの松原昌洙さんは共有名義不動産の自己持ち分の売却を得意とする

共有名義不動産の自己持分の売却相談に強い(1/3)

 株式会社中央プロパティーは東京駅八重洲口から徒歩2分の場所にある不動産会社。代表の松原昌洙さんが得意とするのは、共有名義不動産の売買、仲介です。相続が絡む複雑な不動産取引を数多く扱っています。 さまざまな事情から、遺産分割において兄弟...

松原昌洙プロに相談してみよう!

朝日新聞 マイベストプロ

共有名義不動産の自己持分のみの売買、仲介に強み

会社名 : 株式会社中央プロパティー
住所 : 東京都中央区八重洲1-7-7 吉川ビル2F [地図]
TEL : 03-3281-0021

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

03-3281-0021

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

松原昌洙(まつばらまさあき)

株式会社中央プロパティー

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる このプロに資料を請求する
プロのおすすめコラム
早く共有状態を解消したい!共有名義不動産を分割請求!
イメージ

「共有名義不動産」を分割するには「①現物分割」「②代金分割」「③代償分割」という3つの選択肢があります。今回...

[ 共有名義不動産について知っておくべきこと ]

知ってて損はしない、所有権の基礎知識!
イメージ

共有とは1つのモノ(財産)に対し複数の人が所有権を持っている状態を指します。この「所有権」について少し詳し...

[ 共有名義不動産について知っておくべきこと ]

正しい共有持分の範囲と共有持分の決め方!
イメージ

今回は不動産の共有に関して、その「範囲」と「持分」の決め方についてお話します。二つとも不動産の遺産相続に...

[ 共有名義不動産について知っておくべきこと ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ