コラム

 公開日: 2016-06-27 

残業しないで帰ると不安になるのでダラダラと残業してしまう


かつてCMソングの「24時間戦えますか?」というフレーズが、企業戦士とよばれるサラリーマンの応援歌として流行しました。高度成長期から続く日本の会社員といえば、始発から終電まで働き、残業の果てに会社で仮眠といった姿を思い描く人も多いことでしょう。

日中も十分働いているはずなのに、なぜこんなにも働き、残業を続けてしまうのでしょうか?

そこには、定時で帰るのは上司や同僚の手前気が引ける、帰宅後に何か問題が発生しないだろうか、大事な仕事の局面に立ち会えなかったり、除外された人間のように自分が不在の場で決定事項が交わされるのではないかと不安で、早く帰ることができないといった心理が働いていることが考えられます。
上司や同僚よりも早く帰ると、「○○は仕事をしない」と思われるのではないか、といったことに不安を抱えていることもあるでしょう。

日本の多くの企業で残業がなくならない現実と理由について

長く続いた終身雇用制度の就労形態から、日本の会社員は長時間働くことで忠誠心をアピールし、企業側の事情からは転職が少ない日本の労働市場において、労働者個人の価値が測りにくいため、判断基準の一部を会社への貢献姿勢としてきたという側面があります。

また、残業は会社員にとって事実上欠くことのできない収入源であり、大きなウエイトを占めてきたことが考えられます。
また、経営者にとっては最優先で削減したい費目ながら、サービス残業が日常化して、実情として減らすことができないことも、残業がなくならない要因になっているようです。

戦後の高度経済成長期は、残業して仕事するのが当たり前、頑張るのが当たり前といった風潮があり、頑張らないものは怠け者といった考え方が残っていることも考えられます。

残業しないと不安になる人の心理について

多忙すぎてやむなく残業するならまだしも、することもないのになんとなく会社に残っている、さまざまな不安感が押し寄せて定時に帰ることができない、といった人の心理は、先のコラムでお話しした「休日も仕事が気になって休めない」といった不安に通じるものがあるのかもしれません。

人より先に帰宅するとライバルに先を越されるような気がする、早く帰宅すると周囲から仕事をしていないと思われるといった不安から、ダラダラと会社に残ってしてしまったり、その気になれば早く終わる仕事もなかなか気持ちが入らず、普段以上に時間がかかってしまい、結局遅い時間までかかってしまうといったことが習慣になってしまいます。
また、会社にいることで安心する、人より遅い時間まで残って残業していると仕事をしたような気になる、といった心理も考えられます。

このような不安を感じてしまう背景には、周囲との比較や上司や会社からの評価といったものが気になり、悪い評価を得ないように無理に頑張ってしまったり、頑張りをアピールするような行動をとってしまうといったことが考えられます。

そこには、自分に自信が持てず、頑張ることで自己の価値を見いだしてきたといった傾向があり、頑張らなければ周囲から取り残される、排他されるといった強い恐怖や不安を感じてしまうのです。
さらに、こういった恐れや不安が心の中にあると、人から認めてもらえないような行動をとってしまった際には、罪悪感を抱いてしまうこともあります。

オーバーワークの意識指向を解消するための考え方と対処法とは


ある大手商社で、数年前から残業を禁止し残業分を朝型勤務に切り替える試みを行ったところ、コスト面で一定の効果が得られ、業務の効率化や意識改革で社員のモチベーションが上がり、仕事効率が25%アップしたり、プライベート面でも「生活が向上した」という報告がなされています。

短時間集中型の仕事は、体力的にも負担が少ないうえに、精神面にプラスに働きかけて気力やエネルギーを充填し、作業効率や成果に大きな変化をもたらすことも可能になります。

とは言っても、どうしても守らなければいけない納期や期日までに終わらせなければいけない仕事があるのも事実です。
「今日はここまでやる!」というように自分で自分に課した目的のある残業と、あまり意味のないダラダラ残業とはしっかりと区別を付けて、頑張る時は頑張る、休む時はしっかり休むといったメリハリが重要です。

そして、それには自分の仕事に対する自信と誇りを持ち、自分軸を養うことが必要です。
他人軸、すなわち他人からの評価が基準となってしまうと、早く帰ったら周りにどう思われるか、上司や会社の評価が気になってしまい、帰りたいのになかなか帰れないといった悪習慣になってしまいます。周りは周り、自分は自分と考えて、自分で自分に許可を出すことが重要です。

勤務中は集中力を高めて充実感を得て、定時で切り上げた退勤後は好きなスポーツで汗を流したり、趣味に没頭して仕事の頭をリセットすれば、リフレッシュした心と頭で爽やかな朝がきっと迎えられることでしょう。

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