コラム

 公開日: 2016-01-26 

任意後見について (任意後見とは、任意後見の開始時期、任意後見の解除)

 任意後見契約をご存じでしょうか。
 これは、判断能力が低下した場合に備えて、判断能力があるうちに、特定の人に「後見人」(任意後見人といいます)を依頼しておくものです。
 任意後見契約は、必ず公証役場で公正証書を作る必要があり、公正証書がないと効力を生じません。公正証書が作られると、公証人が法務局に登記を申請しますので、その旨の登記がなされます。

 しかし、これだけでは、任意後見人は仕事を始めることができません。任意後見人が実際に仕事を始めるためには、家庭裁判所に、本人の判断能力が低下しているので、お目付役となる任意後見監督人を選任してほしいという申立をする必要があり、任意後見監督人が選任されて始めて任意後見が開始になるのです。

 任意後見と対比される制度として「法定後見」がありますが、後見人は裁判所が選任するため、本人が後見人を自由に選ぶことはできません。
 任意後見契約の制度趣旨は、判断能力があるうちに、自分が信頼できる親族や専門家などに「老後」のことを依頼しておくと安心だということです。

 しかし、実際には、子どもが親の財産を自由に使うために、任意後見契約を結ばせるような例もあります。このような制度の濫用を防ぐために、必ず公正証書を作成する必要があることにして、公証人が本人の意思をきちんと確認するという仕組みにしてあるのですが、限界があります。

 任意後見契約を結ぶ場合は、弁護士のような信頼のおける専門家に任意後見人を依頼することをお勧めします。
 また、任意後見契約は、任意後見監督人が就いて実際に任意後見が開始するまでは、いつでも自由に解除できます。任意後見人となることを依頼していた人が信用できなくなったときは、解除の手続をとってください。但し、公証役場で所定の手続をとる必要があります。

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