コラム

2016-01-24

相続について(1) 単純承認、限定承認、相続放棄

相続とは

 人(被相続人)が死亡すると、その人に属していた財産(相続財産、遺産)は、相続人に承継されます。承継の対象となる財産には、積極財産(不動産、預金、有価証券等)だけでなく消極財産(借金その他の債務)も含みます。ただし、被相続人のみに帰属する特殊な権利義務(一身専属的権利義務)は承継されません。

 相続財産には、不動産や預金などの積極財産だけでなく、借金のような債務もありますので、相続人には相続するかどうかを決める自由が認められています。
 相続の承認には、全面的に被相続人の権利義務を承継する「単純承認」と、被相続人の債務は相続によって承継した積極財産を限度としてのみ負担するという「限定承認」の二つがあります。
 「相続放棄」とは、相続による権利義務の承継を一切拒否するものです。

 単純承認をする場合は、特別な手続は必要ありませんが、限定承認と相続放棄については、原則として、相続人が相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所に申立をしなければなりません。この期間を熟慮期間といい、この期間の経過により、限定承認や相続放棄をすることができなくなり、単純承認したものとみなされます。また、相続財産の一部でも処分してしまったときも、単純承認とみなされますので、ご注意ください。

借金がある場合

 上記のとおり、借金も当然に相続の対象となりますので、資産だけを相続して、借金は相続しないということはできません。
 被相続人に多額の借金があることが予想される場合は、熟慮期間が過ぎないように注意してください。また、被相続人名義の預金をおろすなど、資産を処分しないように注意してください。

 相続する財産も借金もないと思っていたのに、熟慮期間の3か月が過ぎた後に、突然、債権者から督促状が届いて借金があることが判明する場合もあります。このような場合でも、相続放棄ができる場合がありますので、弁護士にご相談ください。

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