コラム

 公開日: 2016-04-01  最終更新日: 2016-08-31

英文の契約書の形式と書き方について③ 表題と頭書の書き方

5つの構成からなる英文契約書

英文契約書には、表題・頭書・前文・本文・最終部分から構成される、伝統的な形式があります。
必ずしも「この形式を使わなければいけないという」明確な規定はありませんが、
実際の取引ではこの形式で作成されることが多いようです。

英文契約書のひな型をみると、他では目にしないような古典的な英語が使われていたり、
和文契約書とは異なる構成だったりと、守るべきルールや抑えるべきポイントが不明確です。

ひな型をもとに英文契約書を作成する場合だけでなく、
取引相手から提示された英文契約書を確認する場合などにも、書き方のルールや知識は必要になってきます。

英文契約書の中でも基本と言える構成はしっかり理解しておきましょう。
次項よりそれぞれの項目の記載の仕方を説明していきます。

英文契約書の書き方(表題)

まず英文契約書の表題です。

これは和文契約書にも言えることですが、
表題は通常、見た時に取引内容が簡潔に分かるような名称を付けます。
表題にも必ずしもこの形式を使わなければいけないという明確な規定はなく、
極端に言えば「Agreement(合意)」のみでも成立します。
しかし、契約書の表題は、契約内容などが曖昧であると紛争になった場合、
解釈の材料として使用される可能性があります。

表題に「Agreement」とあるものも法的効力がないとは限りませんし、
「Contract(契約)」とあるものに法的効力があることを保証するものでもありません。

紛争の種にならないよう、表題は解釈の材料として使用できない旨を含めた条項を追加することもあります。
これについてはさまざまなケースが存在するので、内容に適した表題を付けるのが良いでしょう。

英文契約書の書き方(頭書)

次に頭書です。
まず、当事者間での契約締結日を明確にするため、日付を記載します。

「made and entered into…」の後に日付が続きます。

ただし、国によっては年月日の表記の順番が異なるので、数字のみの羅列は避けるべきでしょう。
例えば、日本では年・月・日の順番が一般的ですが、アメリカでは月・日・年、ヨーロッパでは日・月・年の順番で記載するので、数字のみの羅列で記載することは混乱を招きかねません。

そして、契約締結日と並んで必要になってくるのが当事者の表示です。

日付の次に「by and between…」と、当事者の記載が続きます。
個人の場合は氏名・住所、法人の場合は商号・企業の形態及び設立準拠法・住所など、当事者を特定する為に必要な事項を記載します。

その際、設立準拠法は当事者が設立された国や州などの法律となります。
また、当事者に関しては「and」を使用することで複数の当事者を記載することができます。

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