コラム

2016-03-31

英文の契約書の形式と書き方について② FOB、CIFなどの取引条件とは

FOBやCIFなど、取引条件の記載の仕方とは

取引条件については別の回で説明させていただいた通り、「FOB」や「CIF」といった、
国際取引における定型的な条件をデフォルトとしたものを指します。

例えば、「the term FOB shall be ~」といったように取引条件を指定します。
全部で11ある取引条件から、その状況や取引方法に適した条件を選択しましょう。

注意点として、「FOB」という記載だけでは
Incoterms2010のFOB条件が適用されるということを必ずしも意味するわけではありません。

そのため、契約書の中に「取引条件のFOBという用語は
Incoterms2010に解釈される」という旨を明確に規定する必要があります。
わずらわしい内容にも感じられますが、これも国境を越える契約の証となるので、
トラブルにならないようにしっかり記載しておきましょう。

本来の意味と異なる英文契約書の文言に注意

英文契約書では本来の用法と異なる文言や条項があります。
条件の部分でも大きく関わってくるので、確認しておきましょう。

まず「Provided」「however」「that」に関してです。
これらはただし書き、例外や条件を表わしており、「ただし~を条件とする」などと訳されます。

例外や条件を示す表現は、文章の構造は異なるものの、
基本的に原則と例外を定めたい場合に利用されています。

また、「Subject to ~」は、「~を条件とする」や「~に従って」などの意味で使用されます。
類似表現で「in accordance with」があります。よく使われる例なので、
それぞれ臨機応変に使い分けましょう。

数字の表記はアラビア数字とアルファベットの2種類で表記します。
金額の場合は、円なのかユーロなのかなど、通貨単価を明確にするため、
国名と単位の表記を行いましょう。

間違った記載方法例

取引条件の間違った記載方法を紹介しましょう。

Incotermsの記載として「FOB Narita Airport」と記載があったとします。
Incoterms2010規則は「いかなる単数または複数の輸送手段にも適した規則」と
「海上および内陸水路輸送のための規則」に分かれています。

しかし、FOBは本線甲板渡し条件で「海上および内陸水路輸送のための規則」に当てはまるため、
陸上を経由しなければいけない空港への輸送はできないということです。

Incotermsで動いているのは、物品や費用だけでなくリスクもです。

FOBの売り手から買い手へのリスク移転時点は、本船船上に物品を置いた時となっています。
この場合、「FOB Narita Airport」と船以外の場所を指しているため、
リスクがどこで移転するかが不明になってしまいます。

国際取引をする上で、売り手と買い手がお互いにノーリスクで物品移動を行うことは常識です。
自社をリスクにさらすことのないよう、記載方法も基礎から知っておきましょう。

この記事を書いたプロ

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中小企業診断士 野澤夏子

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