コラム

 公開日: 2018-05-17 

裁判や調停でDNA鑑定を求められた場合拒否できるか?

親子関係を確認したい場合、DNA鑑定を用いれば白黒つけることが可能です。しかし、DNA鑑定は任意ですので拒否することもできます。いくら真実を明らかにするためとはいえ、強制することには問題があると考えられています。

嫡出否認の訴え、親子関係不存在確認の訴え

民法772条1項では、「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」としています。さらに2項においては「婚姻の成立の日から200日を経過した後、または婚姻の解消もしくは取り消しの日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定」しています。

仮に、妻が生んだ子が夫の子でなかったとしても、この期間に生まれた子は、法律上は夫婦の子であると認められます(嫡出推定)。このことを否定するためには、嫡出否認の訴えを起こす必要があります。嫡出否認の訴えは、原則として夫のみが提起でき、期限は子が生まれたことを知った時から1年以内と定められています。

一方、「できちゃった結婚」「授かり婚」などの場合、婚姻後、200日を経過せずに子どもが生まれることがあります。この場合、嫡出子として届出ることはできますが、父子関係を否定しようとする場合、「親子関係不存在確認の訴え」を提起することになります。これは、利害関係を有するものは誰でも提起でき、期間についても無制限です。

また、嫡出子として推定される期間に生まれた子どもであっても、夫が行方不明、服役中など、妻が夫の子どもを懐胎することが不可能な場合も、嫡出推定を覆すためには、嫡出否認の訴えではなく、親子関係不存在確認の訴えによることになります。

父子関係を証明する方法

それでは裁判となった場合、父子関係の証明はどのように行うのでしょうか。

過去の判例にあるのは、懐妊した時期に父親と認められる男性と肉体関係にあり、かつ、その他の男性との肉体関係が認められず、さらに子どもとの間に血液型の矛盾がない、などが判断材料でした。しかし、近年はDNA鑑定が発達し、生物学上の父子関係はDNA鑑定を行えば高い確率で確認することができます。

DNA鑑定は強制できない

しかし、DNA鑑定を行うためには、血液などの提出といった父親の協力が必要です。
そして相手がこれを拒んだ場合は強制できません。

DNA鑑定を行わない場合は、最終的には裁判所の判断となります。
男性が親子関係を否定しながら、DNA鑑定を拒否するようなケースについては、協力しない姿勢そのものを判断材料とされる可能性もあります。

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