コラム

 公開日: 2017-08-13 

離婚における財産分与の割合は?

財産分与とは、婚姻中に夫婦で築いた財産を、離婚に際して分け合う制度です。
民法七六八条では「協議上離婚した者の一方は相手方に対して財産の分与を請求することができる」とあり、さらに七七一条には「民法七六八条の規定は裁判上の離婚にも準用する」とあります。したがって、離婚の形式にかかわらず、配偶者に対して財産分与の請求が認められています。

共有財産と特有財産

財産分与では、財産を共有財産、特有財産の2つに分けて考えます。

共有財産は、婚姻中に夫婦が協力して取得した財産で、たとえ個人名義であっても、それとは関係なく夫婦共有の財産と見なされます。預貯金、不動産、有価証券などがこれに当たります。また家具や家電製品も共有財産として分与の対象となります。これら共有財産は離婚の際、公平に清算されるものです。
ただし、借金や住宅ローンなどの負の財産も分与の対象となるので注意が必要です。

一方、特有財産は、それ以外の財産で、結婚前に貯めた預貯金や相続遺産などです。こちらは基本、財産分与の対象外となります。

「原則として半分ずつ」が主流

財産分与を具体的にどうするかは、当事者同士の話し合いで決めるのが原則です。決まらない場合は、家庭裁判所での調停、審判、さらには訴訟で解決を図ることとなります。

裁判所の判断は、分与の割合を原則として2分の1ずつとして認める傾向にあり、2分の1ルールと呼ばれています。夫がサラリーマンで妻が専業主婦の場合も、妻が家庭を支えてきたからこそ、夫が外で働くことができ、財産を築くことができたと考え、2分の1ずつとなる場合が基本です。

単純に折半されないケースも

一方が医師や弁護士といった「資格業」の場合、その収入については、相手方の支えというよりも、本人の技能に負うところが大きいため、折半にはならないという判例があります。

作家や芸能人など、個人の才能によって収入を得ている場合も同じです。一部上場企業の代表取締役など高額所得者の場合も、折半にはならず、妻の貢献度に応じた現実的な金額が提示されると考えられます。

また、共働きの夫婦が各自で収入を管理している場合は、それ以外のものが共有財産となりますが、妻が一時期主婦業に専念していた場合、折半では妻が不利となるため、分与の割合は調整されます。
以上のように、2分の1でなく、どのような割合にするかはまさにケースバイケースといえるでしょう。

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