コラム

2015-02-06

不動産売買 トラブル相談例⑫【土砂災害特別警戒区域内の不動産売買】

先日、以下のようなご相談がありましたので、参考に紹介させていただきます。

 『先月、中古住宅を土地付きで購入しました、山手の土地で道路から5メートルぐらい斜面の上に家が建っており、斜面に土留め等はなく雑木が茂っている感じです。
 初めて不動産会社の営業マンと現地に行ったとき、結構急斜面だったので
土砂崩れとか地滑りの指定地域ではないですか?
と聞きましたが、そういう地域ではないとの返事でしたので、後日買主も交えて契約をし、登記も済ませました。
 その後、住所変更などで市役所に行ったとき、土砂災害のハザードマップをもらい、購入した土地が<土砂災害特別警戒区域>だということを知りました。
 その旨を営業マンに話し、契約時の重要事項説明書にも区域外となっているので、契約を解除したい旨伝えたところ、売り主側に話してみますと言われました。
 その後、営業マンが我が家に来て、売り主も当社も指定されているとは知らなかったといいましたが、こちらとしてはそういうところでは住みたくないので、解約したいのですができるのでしょうか?』

解約については断言できませんが、不動産会社に何らかの責任を負わせることはできると思います。


 まず、売買対象地が土砂災害警戒区域内にある場合、宅地建物取引業法により、重要事項説明書の中で、説明することが義務付けられています。

 売主様が警戒区域のことを知らない(認識していない)のはまだ、考えられますが、不動産会社が知らないというのはありえません。

 土砂災害(特別)警戒区域の指定は都道府県が行いますが、購入した当該市区町村も把握しており、確認すればすぐに分かることです。

 なお、区域指定の根拠は土砂災害防止法で、その趣旨は下記の通りです。
 また、警戒区域は2種類に分けられます。

●土砂災害防止法
 土砂災害から国民の生命を守るため、土砂災害のおそれのある のおそれのある区域について 危険の周知、警戒避難態勢の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等のソフト対策を 推進しようとするものです。

【土砂災害警戒区域】
 急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、住民等の生命又は身体に危害が生じるおそれがあると 認められる区域であり、危険の周知、警戒避難体制の整備が行われます。

【土砂災害特別警戒区域】★
 急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、建築物に損壊が生じ住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる区域で、特定の開発行為に対する許可制、建築物の構造規制等が行われます。

 上記のように、土砂災害《特別》警戒区域内にある場合、建物建築の際に制限が掛けられ、想定される土砂災害に耐えうる構造にするように規制がかかります。

 土地の状況を聞く限り、何かしら法律の制限などが掛かっているのではないか?と考えるのは不動産業者であれば普通のことです。

 ましてや、事前に不動産会社に確認をされているのにもかかわらず、該当していないとの回答や重要事項説明書でも間違った記載がされているのは首を傾げたくなります。

 これらのことを考えると、解約事由に当たるのではないかと思います。
 不動産業者の調査・確認不足と言わざるを得ません。

 なお、解約には応じられないとのことでしたら、今回の経緯を役所の不動産相談窓口などに相談されることをお勧めします。
 第三者の立場として対応してもらえます。

 ただ、質問者様も購入した土地の立地状況を確認された上で契約されておりますので、前記のことがあるとはいえ、
その土地が持つリスクについて、法律的なことは知らなかったとしても、何かしらの判断はできたはずと見なされることもあり、100%解約できるかどうかについては、判断できかねますことをご了承ください。

以上、ご参考まで。

この記事を書いたプロ

株式会社 アドキャスト [ホームページ]

不動産コンサルタント 藤森哲也

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