コラム

2012-09-08

位置指定道路の注意点④【指定された道路位置のズレについて】

今回も、図面と現況がズレてしまっている物件の実例です。

前回でも解説した通り、建築基準法上の道路(今回は位置指定道路)
に敷地が接していない場合、その土地は未接道となり、
原則、建物を建築することができません。

■位置指定道路の注意点③【未接道・建築不可:突き当たりの敷地について】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/23760/ 





今回は、その確認方法も含めて説明します。




まず、役所などに保管されている、『道路位置指定図』を取得し、


・図面にある境界ポイントは現地に存在しているか?
・そのポイント間の長さは図面通りか?
・幅員、延長(長さ) 、隅切りの長さも図面通りか?

などを現地と照合して確認します。


目印となるポイントが現地で見当たらなくても、
現況の道路形状部分や本地部分の寸法を測って下さい。


下の画像も、現地ではポイントは一切見当たりませんが、
現況の道路寸法が図面とズレているケースです。
















図面通りの道路の長さを現地で再現すると、
一番奥の本地まで位置指定道路の寸法では届きませんでした。


前回同様、現地の見た目は道路形状になっていても、
法律で指定されている道路の範囲は、もっと手前で終わっていて、
本地は『未接道=建築不可の土地』となっている可能性があります。


こういった場合は注意が必要です。


土地家屋調査士や測量士といった資格あるプロに依頼し、
本地と建築基準法の道路との接道状況をしっかり割り出して
もらう必要があります。


しかし、不動産売買の場合、契約前の物件にそのような調査を
入れさせてくれる売主は珍しいことが多く、建築に伴う測量は
通常、購入・引渡後に行うことになります。

特に中古戸建ての場合は、建替え時の数年後、数十年後の話なので、
購入前に測量が行われて、このような事態に気付くことは少ないです。



そこで、もう一つの確認方法が、

『道路調査が行われていないか役所などで確認する』です。


道路調査とは、行政によって呼び方も様々ですが、
現況のどこまでの部分が、建築基準法上の道路であるかを割り出した、
道路の位置出しです。




行っていなければ、そういった図面や資料はありませんが、
あるかどうかの確認をし、あれば取得して内容を確認しましょう。

その道路に接している土地で、最近新築されているお宅などがあれば
道路調査(位置出し)などを行っている可能性があります。





先程の画像にあった、図面と現況がズレている物件も、
この道路調査の資料がありました。









やはり、本地まで届いていなかったようです。



そして、更に分かった事があります。

現況の道路部分より、位置指定道路の範囲が
若干、横にもズレていることが判明しました。


図面での指定幅員は4.0mとあり、現地の道路部分も約4.0mあると、
道路の幅だけは図面通り一致しているので、問題ないと思いがちですが、
このように、横にスライドするようにズレてしまっている場合もあります。

特に、長さが合っていない道路は横のズレも怪しいと考えるのが賢明です。



このことから、向かって右側の土地は未接道となってしまう可能性が高いです。

たった数センチでも本地の境界から建築基準法で指定された道路部分が離れていれば、
それは未接道です。原則、建物の建築はできません。


このように、まず『道路位置指定図』と現地の道路形状の寸法を照合する。
そして『道路調査があれば内容の確認』をすることが大切です。


もし、怪しい位置指定道路で道路調査も無い場合、売主に
『契約後から引渡までの間に、道路調査を入れることの承諾』
『道路調査の結果、未接道と判明した場合は白紙解約』
などの契約条件が設定してもれえるか、交渉・確認をして
リスクヘッジをしていくことで、安心安全な契約となります。




■道路調査の注意点【建築基準法の道路とは①】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/22338/
■道路調査の注意点【建築基準法の道路とは②】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/22339/
■位置指定道路の注意点①【位置指定道路とは】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/22485/
■位置指定道路の注意点②【私道であることについて】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/22501/
■位置指定道路の注意点③【未接道・建築不可:突き当たりの敷地について】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/23760/
■位置指定道路の注意点④【未接道・建築不可:指定された道路位置のズレについて】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/24021/
■位置指定道路の注意点⑤【未接道・建築不可:測量士の間違い】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/24024/
■位置指定道路の注意点⑥【建築線による想定外とは】
http://mbp-tokyo.com/adcast-fujimori/column/24060/

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