コラム

 公開日: 2016-07-20  最終更新日: 2016-07-25

Q:今年11月末までに、ストレスチェックをしなきゃいけない?         【介護 福祉】

A:まずは対象となる事業所を絞り込み、
実施までの流れを確認しましょう。

昨年12月に施行された「ストレスチェック制度」。

その目的は、職員が自分のストレス具合を把握することで
ストレスのためすぎを事前に防いだり、その原因が職場にある場合、
事業所に就労環境等の改善を求めるというものです。

50人以上の職員を雇用する事業所では、
今年11月30日までに「ストレスチェック」を実施しなければなりません。

そうはいっても、「何をどうしたらいいかわからない」
という事業所さんがほとんどではないでしょうか。

まずは「いつまでに何をやればいいか」を確認


まず、自分の事業所が、ストレスチェックを実施しなければならないかどうかを確認しましょう。

制度の実施が義務付けられているのは「常時50人以上」を雇用する事業所で、
ここにはパートやアルバイト、派遣社員も含みます。
事業所単位で考えますので、たとえば法人全体で50人以上の職員がいるが、
事業所ごとだと50人に届かない場合は、実施は努力義務ということになります。
(例:職員20人ずつの事業所×3で、法人全体では60人など)

また、一定以上の規模の法人で、50人以上の事業所とそうでない事業所が
混在している場合には、50人以上の事業所のみ、実施義務があることになります。

誰が対象になるかと言えば、これは健康診断の受診対象者と同じですので、
パートやアルバイトであっても、労働時間が正職員の週所定労働時間の
3/4以上であれば対象になります。(とはいえ、この時間未満で働くパートさんでも、
受けていただく方が望ましいですが)

この時気を付けていただきたいのは、事業所としての実施義務はあっても、
実際にこのチェックを受けるかどうかは職員の任意だということ。
制度の趣旨から、国は「出来るだけ受けさせるように」と「勧奨」はしているものの、
強制はできないということは覚えておきましょう。
(ストレスチェック制度を受けなかったこと、またはその結果を理由として
職員に不利益となる取り扱いをすることは禁じられています。)

これらを確認した上で「実施義務がある」となったら、次は法人や事業所としての
ストレスチェック実施の具体的方針等を決めていきます。

「ストレスチェック実施規程」を定める


当該具体的方針等については、次のようなことから話し合うとよいでしょう。

1.誰に実施させるのか
2.いつ実施するのか
3.どんな質問票を使って実施するのか
4.面接指導の申し出は誰にするのか
5.面接指導は、どの医師にお願いするのか
6.集団分析は、どんな方法で行うのか
7.ストレスチェックの結果は、誰がどのように保管するのか
(厚生労働省「ストレスチェック導入マニュアル」より抜粋)

この他、実施の責任者は誰にするのか、質問票の回収は誰がやるのかなど、
実際にストレスチェックを実施した際の流れを意識しながら、必要なことを話し合っていきます。

その上で、「ストレスチェック実施規程」などを作成しましょう。

「どうやって作ったらいいかわからない」という場合は、厚生労働省のHPに掲載されている
ひな型を活用したり、私のような社労士などの専門家に依頼していただければと思います。


「あぶり出し」ではなく「予防」が目的


「ストレスチェックをすることで、精神的に問題のある職員をあぶりだすことになるのでは?」
「面接指導なんか希望したら、リストラされちゃう」

など、この制度に対し不安な声も聞かれます。

が、冒頭でもお伝えしたとおり、この制度はストレスをためない、
ためさせない職場を作ることも目的の一つです。

この制度を利用すること自体が職員の、
そして事業所の「ストレス」になるようなことだけは避けてほしいものです。


ストレスチェック用紙


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